人生の止まり木

30歳。日々感じていることをつぶやきます。誰もが輝ける社会の実現を夢見ています。いつかは海外に住めたらいいな!

誰もが人生の主人公であること

 

5月に入り、初夏を感じる日が増えてきましたね。

みなさんはいかがお過ごしですか?

 

私は家族と一緒に、映画鑑賞をしました。

鑑賞した作品は  人生、ここにあり!

 

イタリアは世界で初めて精神科病院を無くした国です。

「自由こそ、治療だ!」という画期的な考えから、

1978年にイタリアは病院に閉じ込められた人々を地域へと解放しました。

 

そんな実話を映画化したのです。実際にイタリアでも大ヒットした作品だそうです。

 

精神科病院に入れられて、自我は崩壊し、苦しみ続ける人々。

でも、人間たちは、社会は、「彼らは何をするかわからない」という

漠然とした不安や恐れを封じ込めるため、心病む人々を病院へと閉じ込めます。

 

閉じ込められた彼ら自身も、自分を含めたすべてを信じられなくなっていきます。

 

また、本来彼らを支える人たちも、

「彼らは正常な人間になることはない」と決めつけて、

心を寄せようとはしないのです。

 

作品の中で最も印象的だったのは、

個性豊かな彼らのユーモア溢れる人柄です。そして、人を思いやる心です。

 

何度も何度も、心も体も痛めつけられた彼らは、傷つくことを激しく恐れます。

 

そんな彼らを大きな愛で受け止める、熱血男のネッロ。

ネッロの大きく力強い勇気あふれる行動が、

環境と彼らの行動を大きく変えていきます。

 

詳しいところは、ぜひみなさんにもご覧いただきたいと思います。

 

ここで私の心内を述べたいと思いますが、

無論、私はこのブログで、

精神科病院を今すぐ無くせ!」と言いたいわけではありません。

 

私も様々な事情があり、その現場を知る立場でもあり、

どうしても手に負えない事態が起きていることも知っています。

 

その場合には法律にもあるように、

彼らを守るための処置(身体拘束、入院措置など)が行われます。

厚生労働省データをご参考ください)

 

しかし、アメリカでは「脱・精神科病院と取り組んでいて、

それに対して、日本では世界一精神科病院が多いと聞いたときに、

何か腑に落ちないというか、違和感を覚えてしまう自分がいました。

 

それは日常の中で、精神状態が健全とは言いがたく、

エネルギッシュで、希望に満ちていて、生きることが楽しい!という状態を、

必ずいつも保てているとは言えない自分に焦りを感じる今、

すべては他人事には思えないのです。

 

きっと、何によって精神状態を崩し、どのようなことが精神をよくするのか、

それらがわからない中での唯一の頼みの綱が

精神科病院や薬の服用であることは確かな事実です。

 

しかし、鳥かごだけにずっといれられ、

対等に扱われることのない人間に、

 

ともに同じものを見つめ、ともに愛でようといったところで、

そんなことは叶いようがありません。

 

誰もが心からの幸せを感じられる瞬間を生み出していくためには

みんなのために、それぞれが「何ができるのか?」と考える毎日に、

小さな小石が投げられたような感覚がこの作品にはありました。

 

心の健康は、必ず体の健康とつながっていて、

心の健康を害すると、「あなたは弱い」とか、

「男の子なのに・・・」と言われたり、「イカれた奴か」という程度の理解。

 

まだまだ社会が未熟で、幼稚で、

理解も、歩み寄りも、すべてが足りないのだと気づかされるのです。

 

自然や人を愛でる心こそ、私はもっとも大切なことだと思っています。

誰もが、愛する心を持っていて、その心を誰かに手渡したいと願っている。

 

愛多き社会はどのようにしたらできるのか、

個々の中に高ぶるときを待つ、才能と愛のスイッチをどうやったらいれられるのか?

 

ゆっくりと、共に考えてみませんか。

 

まずは映画を鑑賞いただき、感想やアイディアなどもいただけたら嬉しいです。